衆院小選挙区の区割り改定に伴い定数が4から3になった青森県で、前回2014年衆院選で東北有数の激戦区となった旧1区を含む新1区の前哨戦が動きだした。自民党県連は旧1、2区の両現職の候補者調整が決着したものの出遅れ感は否めず、野党は民進党現職を軸にした候補一本化の協議が続く。28日の衆院解散を目前に、共に陣営が一枚岩になれるか不安を抱えている。
 自民県連は26日、新1区に衆院選の実施ごとに選挙区と比例代表の候補を入れ替える「コスタリカ方式」の導入を正式に決定。選挙区に津島淳氏(50)=旧1区=、比例代表東北ブロックに江渡聡徳氏(61)=旧2区=の擁立を決めた。
 新1区に編入する下北地方が地盤の江渡氏は「津島氏を勝たせるため一生懸命応援する。下北で集会を開くなど対応を徹底する」と話す。津島氏は「(野党候補に)周回遅れで、新選挙区では新人。愚直に取り組む」と意気込む。
 ただ、江渡氏の支援者らの間には、津島氏が調整決着前に下北で活動を始めたことや選挙区に強く執着したことへの批判が根強い。双方の支持者の間には今回の候補者調整への不満もくすぶり、相乗効果が発揮できるかどうかは未知数だ。
 前回、津島氏と接戦を繰り広げた民進現職の升田世喜男氏(60)=比例東北=は4月、下北での活動を始めた。津島氏に先行したものの、固い地盤だった出身地の北津軽郡などは新1区から外れた。
 升田氏は「極めて残念」と語りつつ、「野党が大同団結できればいい」と共闘効果に期待する。
 共産は新人赤平勇人氏(27)を擁立するが、県委員会の畑中孝之委員長は「一本化に向け、最後まで話し合いを続ける」と候補者調整に前向きな姿勢を示す。候補者の擁立を見送った社民も共闘に意欲的だ。
 民進県連は、近く他の野党の県組織と協議に入る方針。一方、党本部は共闘に関する方針を明確にしておらず、県連の田名部定男代表は「地方組織だけで動くことはできない」と焦りを募らせる。