日本原燃の工藤健二社長は29日、青森市で行われた定例記者会見で、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の2018年度上期の完成目標について「厳しい」と述べ、事実上断念する考えを表明した。具体的な完成時期については「言及できる状況にない」と述べるにとどまった。
 再処理工場では昨年8月以降、非常用電源建屋や隣接する配管ピットに再三、雨水が流入。ウラン濃縮工場(同村)では天井裏の給排気ダクトに穴やさびが複数箇所見つかるなど、問題が続いており、原子力規制委員会も原燃の安全管理体制を疑問視していた。
 工藤社長は、60万件以上に上る再処理工場や濃縮工場の設備や機器について「全てを把握し管理下に置き、健全性の確認に全力を挙げることを最優先にする」と強調。再処理工場の新規制基準適合性審査に関する補正書の提出は「全数把握の進捗(しんちょく)状況を見て判断したい」と話し、年明けにずれ込む可能性を示唆した。