建設費の増額で市民の批判を受けた新しい山形県鶴岡市文化会館が完成し、現地で30日、記念式典が開かれた。
 関係者約200人を前に、榎本政規市長が「後世に残る芸術・文化の拠点となった」とあいさつ。国指定無形民俗文化財「黒川能」の演舞で完成を祝った。
 設計者で建築家の妹島和世氏は「街並みと連続した建物にするため(屋根の)角度を徐々に下げる造りとした」などと解説した。
 同館は老朽化した旧文化会館跡地に2014年10月に着工、今年8月に完成した。地上3階、地下1階で延べ床面積7886平方メートル。曲線を描く屋根が折り重なるようなデザインが特徴で、大ホールの客席数は1135。日本画家の千住博さんの作品「水神」を再現した本緞帳(どんちょう)も取り付けられた。
 プレオープン期間を経て、来年3月に正式オープンする。こけら落とし公演はNHK交響楽団が務める。
 建設費は96億8000万円。東日本大震災後の人件費や資材費の高騰、独特な形状の屋根の仕様変更に伴い、当初計画した約45億円の倍以上となり、批判を集めた。
 同館の命名権は荘内銀行(鶴岡市)が取得し、愛称は「荘銀タクト鶴岡」。契約は2021年3月末まで。