衆院選(10日公示、22日投開票)で、小沢一郎自由党代表(75)=岩手3区=の無所属での立候補がささやかれている。新党「希望の党」に合流する民進党の前原誠司代表が「私は無所属で出る」と宣言したのがきっかけだ。同様に新党合流を検討している自由だが、小沢氏の場合は自ら仕掛けた野党共闘を壊したくない思いが見え隠れする。

◎民進の希望合流契機/共産の側面支援期待

 「希望に入るか、自由のままか、それとも無所属か。三つのケースで早急に態勢を整える」。自由岩手県連は選挙準備を進めつつ、小沢氏の決断を待つ。
 衆院が解散された9月28日、小沢氏は自由も希望に合流する可能性に言及。この発言から、前原氏と足並みをそろえるのではないかとの説が浮上した。
 無所属となれば政見放送に出られず、チラシやはがきも制限される。不利な選挙戦を強いられるが、小沢氏陣営には別の計算が働いている。
 岩手県で民進、共産、自由、社民の野党4党は2015年知事選、16年参院選と共闘態勢を構築し、自民党を蹴散らしてきた。
 その立役者が小沢氏。希望の登場で各地で野党の結束が崩壊する中、無所属を名乗ることは野党共闘の維持を宣言したのに等しい。
 小沢氏が地盤とする岩手3区には今回、区割り改定で一関市が編入された。希望が候補を立てたとき、共産が擁立するとみられる新人の地盤でもある。14年の前回衆院選では一関市だけで8200票を獲得した。
 一方、小沢氏の前回得票は7万5300。ピークだった09年の13万4000から5万8700票近く減らしている。
 共産党の側面支援は高齢化が進む小沢氏陣営に必要なカンフル剤だった。小笠原直敏連合後援会長は「(小沢氏が)どこから出ても粛々と活動するだけ」と17選を目指す。
 岩手3区には、自民前議員の藤原崇氏(34)=比例東北=も立候補を予定している。