オオカミ信仰があった福島県飯舘村で、オオカミの絵が彫られた版木6枚が見つかった。調査した宮城県村田町歴史みらい館の石黒伸一朗さん(59)は「福島県北のオオカミ信仰の解明につながる」と指摘する。
 6枚の版木は縦28~40センチ。村内の個人宅で昨年11月~今年5月に見つかった。盗難、火災よけのお札用で、明治時代中期-後期に作られたとみられる。
 オオカミを描いた朱印やお札など計4点も見つかった。個人宅では明治-大正期、神道系の新興宗教の活動が行われていたという。
 版木などは9月28日、村内の綿津見神社で公開された。オオカミ信仰の調査を続ける石黒さんは「1カ所で発見されたオオカミ絵の版木としては、東北で最も多い。民俗学的に貴重な資料になる」と話した。
 村内では2013年4月、オオカミ信仰の拠点とされる山津見神社の拝殿が火災に見舞われ、1904年に天井に描かれたオオカミ絵が焼失。200枚を超える絵は昨年、再建された拝殿天井に復元された。