えひめ国体第5日は4日、愛媛県の大洲市鹿野川湖特設カヌー競技場などで13競技が行われ、カヌーの成年女子スプリント・カヤックシングル(200メートル)で小野祐佳(秋田・秋田県体協)が500メートルに続いて優勝を飾った。サッカー成年男子では青森が決勝で地元・愛媛を破って初の制覇。バスケットボール成年男子は秋田が22年ぶり5度目の頂点に立った。成年女子の秋田は決勝へ駒を進めた。アーチェリー成年女子団体で岩手が初の栄冠。フェンシング成年女子サーブルの山形は決勝で大阪に敗れた。

◎東京五輪へ再出発

 カヌー成年女子スプリント・カヤックシングル(200メートル)は小野(秋田県体協)が制し、500メートルとの2冠を果たした。2020年東京五輪を目指す27歳は「後半までしっかりこげた」と納得顔だった。
 決勝は序盤からトップに立ち、そのまま余裕を持ってゴール。パドルの水のつかみ方に優れ、他の選手よりゆっくりこいでいるように見えるが、実は速い。
 筑波大4年の時にあった12年ロンドン五輪代表から漏れた。翌年春、秋田県庁に入ってからは仕事に追われ競技から遠ざかった。転機は昨年秋。日本代表のイスパス監督から「もう一度やってみないか」と誘われた。
 「女子カヤック界のレベル低下に危機感があった」と現役復帰を決意。今春から同県体育協会に移り、日本代表チームと石川県で練習を重ねてきた。47キロだった体重は筋力トレーニングで10キロ増えた。
 9月の日本スプリント選手権を制し日本代表に。11月には上海でのアジア選手権に出場を予定し、東京五輪へ一歩を踏み出す。
 10代の頃、山形・谷地高出身でアテネと北京の両五輪に出場した竹屋美紀子さんに憧れた。「東京五輪でメダルを取りたい。どんなにつらくてもやり抜く」。4年のブランクをものとせず、心を奮い立たせる。由利本荘市出身。162センチ、57キロ。(岩崎泰之)

◎東北勢7種目V

 カヌースプリント(200メートル)で東北勢が計11種目中7種目を制覇。2日の500メートルでも11種目中4種目で優勝を飾り、層の厚さを見せつけた。カヤックシングル(500メートル)で優勝した水本(長崎)=岩手・不来方高出=ら東北出身者も力を発揮した。
 特に高校生が活躍。200メートルは少年男子と女子の7種目中6種目を制した。宮城の佐藤監督(石巻商高)は「合同合宿などを通じて東北全体でレベルアップを図ってきた成果」と強調。山形の芦野監督(谷地高)は「東北を制する者は全国を制すると言われる。将来、五輪で活躍する選手がたくさん出てきてくれたらうれしい」と期待を寄せる。