衆院選で社民党は福島4、5区に独自候補を擁立する。全国の小選挙区の公認候補19人のうち、東北は福島県の2人だけ。福島県連は党勢の長期低落に歯止めをかけるには、小選挙区からの立候補が不可欠と判断。比例票の掘り起こしを目指して背水の陣で臨む。
 3日、いわき市であった福島5区の事務所開き。社民新人(67)は「これ以上は譲れないという中での立候補。自民党に負ける訳にいかない。補完勢力の希望の党もつぶさなければならない」と力を込めた。
 県内の小選挙区に社民が複数の候補者を擁立するのは2000年以来。4区には新人で県連幹事長(68)が立候補する。
 県連幹部は「東京電力福島第1原発事故で被災した福島は、わが党が『脱原発』を訴え、支持を得るのにふさわしい」と説明する。
 4、5区に候補者を立てる理由を、支援団体の労組関係者は「両選挙区に希望から出る民進系候補者は保守色が強い。共闘できないと判断したのだろう」と指摘。5区の民進系前議員が当初の引退表明を撤回したのも誤算だったとみる。
 県連は当初、独自候補を擁立しない1、3区で民進系候補と政策協定を結んでいた。希望への合流でいったんは白紙になったが、無所属で立候補を決めた1区の前議員とは再度、共闘協議を始める方針。2~4区に候補者を出す共産党との調整は行わないという。
 小選挙区制導入以降、東北で社民党候補が勝った例はない。比例東北での議席獲得は09年が最後で、定数が14から1減る今回はさらに厳しい戦いが予想される。
 県連の佐藤龍彦副幹事長は「野党共闘をしながら戦いたかったが、希望への民進合流で、統一が崩された。単独で最後まで戦い、比例で上積みを目指す」と話す。