10日公示の衆院選は、22日の投開票に向け、前哨戦が熱を帯びる。前回2014年は、自民党が東北25小選挙区のうち19を制し圧勝。選挙区が23に減った今回、新党「希望の党」の出現で構図は書き換わった。危機感を抱く自民に、共闘の枠組みが一変した野党がどう攻め込むか。東北各県の決戦の焦点を見る。
 ◇
 区割り改定で小選挙区が4から3に減る。前回4議席を獲得した自民は、候補者調整の末、1人が比例代表東北ブロックに転出。議席独占の維持を狙う。野党は希望が前議員(比例東北)と新人2人を公認したのに対し、共産は3新人を擁立した。

<希望参戦で頓挫>
 昨年の参院選青森選挙区で野党候補を勝利に導いた共闘の再現を狙った野党一本化の動きは、希望の参戦で頓挫。野党勢力が分散する中、県内の「自民1強」をどう切り崩していくかが焦点になる。
 1区は自民、希望の前議員同士の対決が軸。2区は12選を目指す自民前議員に希望新人が挑む。3区は自民、希望、共産の3新人がまみえる。

<調整決着に時間>
 自民の候補者調整は9月26日に決着した。1区では旧1区と旧2区の前議員が選挙のたびに選挙区と比例で入れ替わる「コスタリカ方式」を導入。旧1区で当選2回の前議員が選挙区に立つ。新たに1区に編入された下北地方を地盤とする比例転出の前議員との連携が鍵を握る。
 希望は民進系無所属の3人を公認した。県内での新党効果は未知数。昨年の参院選の勝利以降、県内で協議を続けていた民進、共産、社民3党の共闘は、一転して白紙に戻った。陣営には、手堅い共産票が見込めなくなった影響を懸念する見方が出ている。

<比例候補と連動>
 共産は前回に続き新人3人を擁立する。「希望は自民の補完勢力」と批判して、対決姿勢を強める。比例東北に単独立候補する青森市出身の前議員と連動した戦いを狙う。党県幹部は「ぶれずに安倍政権打倒を訴える」と強気な構え。
 社民は前回に続き、選挙区候補の擁立を見送った。比例東北での議席奪還に向け、1議席確保に全力を挙げる。

◎小選挙区立候補予定者

 【1区】 (3)
津島  淳50 党県支部長   自前(2)(公推)
升田世喜男60 元民進県副代表 希前(1)
赤平 勇人27 党県委員    共新
 【2区】 (3)
大島 理森71 前衆院議長   自前(11)(公推)
工藤 武司45 元陸上自衛官  希新 
奥本菜保巳57 党地区委員   共新 
 【3区】 (4)
木村 次郎49 党県支部長   自新 (公推)
山内  崇62 元民進県幹事長 希新 
高柳 博明47 党県常任委員  共新 
三国 佑貴32 幸福実現党員  諸新