10日公示の衆院選(22日投開票)は、与党の自民、公明両党と、保守系野党の希望の党と日本維新の会、リベラル系の立憲民主、共産、社民3党がしのぎを削る「政界三国志」の様相となった。東北の立候補予定者らは3連休中日の8日、街頭や集会で対立陣営への攻勢を強めた。公示が目前に迫り、つばぜり合いは過熱する一方だ。

 「当選するため右へ行ったり左へ行ったり。新党ができればぞろぞろ動く」。自民の竹下亘総務会長は、秋田2区の自民前議員が男鹿市で開いた決起集会で野党再編劇を皮肉った。
 党幹部の激励を受け、前議員のボルテージは頂点に。「大都会ファーストだ。私のような田舎者で何が悪い。大都会に絶対に負けない」と、小池百合子東京都知事が率いる希望に敵意をむき出しにした。
 青森3区の自民新人は五所川原市で決起大会を開催。取材に対し、希望が掲げた「2030年までに原発ゼロ」について「代替エネルギーで賄えるのか。根拠を提示すべきだ」と疑問をぶつけた。
 岩手では希望の1区前議員と2区元議員が終日並んで街頭に立ち、安倍晋三首相への批判を展開した。
 滝沢市の市場で元議員は、経済政策「アベノミクス」を追及。「少しでも安い商品を買いたいという感覚に欠けた政権に、地方の気持ちは分からない」と買い物客にアピール。前議員は「岩手から私たち2人が日本の政治を正しい方向に導く」と結束を演出した。
 「安倍1強の現状はまっとうな民主主義ではない。政権交代できる状態にする」。山形1区の希望新人は山形市中心部に立ち、結党の意義を強調した。
 宮城1区の立民新人は早朝、仙台市太白区の朝市で名刺を配り歩いた。「森友・加計(かけ)学園の疑惑を隠すために解散した」と安倍首相を批判。返す刀で、公認から「排除」し刺客を当てた希望について「人を選別する小池氏の政治手法は独裁的だ」と言い切った。
 「顔触れは元自民や元民進の野党共闘反対派。自民の補完勢力と言われても仕方ない」。福島3区の共産新人は須賀川市を遊説し、攻撃の照準を希望に向けた。原発の再稼働を進める与党も「国民多数の反対を押し切り、民意を踏み付けている」と非難した。