東京電力福島第1原発事故から6年7カ月たった今回の衆院選で、原子力政策が改めて主要な争点に浮上した。自民は原発再稼働を進め、希望などは「原発ゼロ」を公約に掲げるなど、対立軸が鮮明に。是非を巡る各党候補者の論戦は初日からヒートアップした。

 青森1区の自民前議員は原子力関連施設が集中する下北地方で「資源の少ない日本でエネルギーを安定供給するためには核燃料サイクルが必要」と強調。「原発が地域の経済を回している。原子力産業を地域活性化の核にする」と訴えた。
 全炉心にプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を装荷できる世界初のフルMOX原発が立地予定の青森県大間町。金沢満春町長らも応援演説し「原子力政策を維持するため、自民党でなくてはならない」と息巻いた。
 「争点は原発ゼロか、原発推進か」。福島4区の希望前議員は会津若松市の事務所前の第一声で、「福島の心を忘れて原発を推進するのではなく、再生可能エネルギーの拡大を進めなければならない」と呼び掛けた。
 欧米での再生エネの普及や、中近東の産油国で日本の10分の1の価格で太陽光発電をしているケースを示し「(日本でも)やれないことはない」と語った。
 宮城2区の民進系無所属元議員は仙台市泉区の第一声で「原発ゼロに向け、声を上げ続ける」と表明。東北電力が再稼働を目指す女川原発(宮城県女川町、石巻市)について「再稼働ありきでは賛成できない。情報公開の徹底や住民合意が基本にある」と強調した。
 宮城4区の共産新人は塩釜市の事務所前の第一声で「女川原発と同じ沸騰水型の福島第1原発の事故原因も明らかにせず、再稼働するなんてとんでもない。絶対に阻止しなくてはならない」と述べた。