福島地裁いわき支部で11日に結審した原発事故による避難者集団訴訟。10日の福島地裁判決は、国と東電の過失責任を認定する一方、避難区域の住民が求めた「古里喪失」に対する賠償は退けた。原告は期待と不安が入り交じった気持ちで最終弁論を見守った。
 福島地裁を含む3件の判決はいずれも東電の責任を認め、福島と今年3月の前橋地裁判決は国にも責任があると結論付けた。「東電と国の責任を認める見解が着実に積み上がってきた」。いわき支部訴訟第2陣の原告で、福島県川俣町山木屋地区から福島市に避難した菅野福明(とみあき)さん(60)はいわき支部の判断に期待した。
 千葉地裁判決で一定程度認められた「古里喪失」の訴えが福島地裁で退けられたことが原告団の懸念材料だ。
 南相馬市小高区から相馬市に避難した国分富夫さん(72)は「現地検証などを通し、被害の実情をしっかり訴えてきた。納得できる判決が示されるはずだ」と話した。