環境省東北地方環境事務所は8日、青森、秋田両県にまたがる白神山地の世界遺産地域周辺に生息するとみられるニホンジカの目撃数が10月は計20頭で、1カ月間としては過去最多になったと発表した。ブナ林などの森林生態系が崩れる懸念があり、同事務所などが対策を検討している。
 同事務所や両県、市町村が設置している自動撮影カメラなどで10月に観測したのは青森県内が11頭、秋田県内は9頭。2015年10月の調査開始後に最多だった16年10月の青森3頭、秋田6頭の計9頭を大きく上回った。
 目撃数の増加に関して、同事務所西目屋自然保護官事務所(青森県西目屋村)の担当者は「雄は繁殖期の秋によく動く傾向がある」と分析。雌や子ジカの目撃がないことから「白神山地周辺で繁殖している可能性は低い」としながらも、捕獲手法の検討を進めていることを明らかにした。