JR仙山線は10日、全線開通から80年を迎えた。仙台市と山形市を結ぶ大動脈は、奥羽山脈に隔てられていた人とモノの移動を促し、両地域間の交流の推進に大きな役割を果たした。
 鉄道関係者やファンにとっては、日本の鉄道史に輝く歴史の舞台として名をはせる。戦後、鉄道の高度化実験の場として新幹線開発の基礎となり、国内の鉄道網を発展させる技術を生んだ。
 沿線には作並温泉(仙台市青葉区)や山寺(山形市)など観光資源も多い。深い峡谷と険しい山々を越えた鉄道技術の遺構は2014年、歴史的な近代土木遺産を顕彰する「選奨土木遺産」に認定され、新たな名所が生まれた。
 仙台-山形間の移動手段は近年、高速道路に主役の座を譲る一方、仙台圏では通勤通学路線として定着。現在は仙山連携の機運も高まり、再び存在感が増している。