東京電力は11日、福島第1原発3号機に残る使用済み燃料の取り出しに向け、遠隔操作で燃料を搬出する装置を建屋に取り付ける準備作業を始めた。炉心溶融(メルトダウン)した1~3号機に取り出し装置を設置するのは初めて。2018年秋ごろの搬出開始を目指している。
 重さ72トンの装置(長さ17メートル、幅8メートル、高さ9.3メートル)を11日朝、港湾の物揚場から建屋付近までトレーラーに載せて移動させた。2基の大型クレーンを使って地上36メートルの建屋上部につり上げる作業は強風のため中止。12日以降、設置が進むかまぼこ形の建屋カバー内への取り付けを行う。
 装置はプール内の燃料をつかんで輸送容器に入れる燃料把持機と、がれきの吸引などを補助する2本のマニピュレーター(アーム)で構成。作業員の被ばく低減のため、全ての操作はカメラの映像を見ながら遠隔で行う。輸送容器をプールから引き上げ、地上に降ろすクレーンも近く設置する。
 3号機プールには566体の燃料が残っている。17年度中の搬出開始を目指していたが、建屋上部の線量が下がらず18年度半ばに先送りした。
 それぞれ392体、615体が貯蔵されている1、2号機からの取り出し開始は23年度ごろを目標としている。