宮城県や大崎市が発注した測量関連業務の入札で受注調整を繰り返した疑いが強まったとして、公正取引委員会は14日、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで、古川測量設計事務所(大崎市)など地元の測量業者18社を立ち入り検査した。
 立ち入り先は古川測量設計事務所のほか、栄和技術コンサルタント、大崎測量設計コンサルタント(いずれも同)、加美測量設計事務所(宮城県加美町)など県や市の測量関連業務の入札参加業者。
 関係者によると、古川測量設計事務所などは県発注や市発注の測量関連業務の指名競争入札で、事前に落札予定業者などを話し合って決めていた疑いが持たれている。
 検査対象とされる県と市の測量関連入札の落札率は2016年度は高止まりする傾向にあったが、17年度は価格が下がる傾向に転じた。公取委は落札率が高かった16年度だけでなく、17年度の入札についても談合が行われた疑いがあるとみて調べる方針。
 立ち入り検査の発端となったとみられるのは、昨年12月15~22日に実施された県北部土木事務所発注業務の入札に関し、昨年末に県に寄せられた談合情報。
 同事務所は今年1月、公正入札調査委員会を設けて対象4件に関わる入札参加業者13社を事情聴取した。談合を申告した1社は「話し合った」と認め、他12社は否定。県は「明らかな談合の事実があったとは認められない」と判断していた。
 一方、同事務所の発注業務と入札参加業者が重なる市の測量関連業務では、17年度に入り応札下限額の「最低制限価格」での落札が17件中11件と頻発し、専門家が「官製談合の疑いがある」と指摘した。
 これを受けて市が8、9月に入札参加業者にヒアリングを実施したところ、一部業者が16年度の入札のほとんどが談合だったと申告。しかし他の業者が否定したことなどから、市は「談合の確認に至らなかった」と結論付けた。
 県契約課の担当者は取材に「県に検査が入ったわけではない。公取委の動きを見ながら情報収集に当たりたい」と述べ、市総務部の担当者は「報道による情報しかない。動向を見守りたい」と話した。