平昌冬季五輪への出場を決めているアイスホッケー女子の日本代表候補、西武のGK小西あかね(22)=久慈設計(盛岡市)=が急成長を遂げている。4月の世界選手権は2試合に出場して無失点。守護神争いに名乗りを上げた。
 世界の速さに対応できるようになったのが大きな成長だ。昨季から練習や試合の前に、壁にぶつけて跳ね返ったゴムボールをつかむトレーニングを地道に繰り返し、動体視力や反射神経を養ってきた。
 世界選手権では5試合中2試合を任された。「以前は緊張から動きがばたついたが、経験を積んで気持ちに余裕が生まれた」。視野が広がり、選手の位置を素早く把握できるようになった。こぼれたパックの処理も落ち着いている。
 さらなるレベルアップにも貪欲だ。ゴール裏に流れてきたパックを止め、パスを回して攻撃につなげるプレーを磨く。ゴールを空けるため、わずかなミスが命取りになるので、瞬時の状況判断が求められる。強豪のカナダや米国のGKは当たり前にこなすが、小西には苦手意識があった。「挑戦しないと駄目」と自らに言い聞かせる。
 アイスホッケーは、GKを除く5人が目まぐるしく交代する一方、GKはほぼ固定される。前回のソチ五輪以降、日本代表の正GKは藤本那菜(ボルテックス札幌)が務める。
 ただ、状況は変わりつつある。山中武司監督は「小西が正GKを争えるくらいに成長しており、藤本も安心してプレーできる。互いに刺激を受けている」とみる。
 ソチ五輪では最終戦に出場したが、ベストのプレーをできなかったことを悔やんでいる。同じ轍(てつ)は踏まないつもりだ。「自分が出る準備も、他の選手をサポートする準備もできている」と語る表情に覚悟がにじむ。(佐藤夏樹)