雪や雨の影響で運休や遅延が生じやすい山形新幹線の福島、山形県境区間の災害対策で、JR東日本がトンネルを新設する場合の費用は1500億円に上るとする試算をまとめ、山形県に伝えていたことが30日、分かった。フル規格新幹線に対応可能なトンネルにする場合は、さらに120億円の費用がかかるという。吉村美栄子知事は1日、同社にトンネル建設の早期実現を要望する予定。
 県によると、JR東から11月29日に試算についての説明があった。2015年度から庭坂(福島市)-米沢間で行ってきた調査に基づく試算で、トンネルは延長約23キロ、約15年の工期で事業費は1500億円を見込む。
 現在のミニ新幹線よりも車体が大きいフル規格新幹線に対応するサイズでトンネル断面を掘削する場合、120億円の追加費用が必要になる。
 現段階で建設は決定しておらず、同社は今後、事業化を検討するという。
 福島、山形両県境の山岳区間では、雨や雪などの影響で年間約200回の運休や遅延が発生している。トンネルが設置されれば、自然災害による遅延や運休を減らせるほか、約10分の時間短縮効果も見込まれる。
 吉村知事は1日、東京都内で冨田哲郎社長と面会し、トンネル整備の早期事業化を要望する。