農林水産省は30日、2018年産の主食用米の需給見通しを公表した。需要や民間在庫を考慮した上で算出した適正な生産量を示す「主食用米等生産量」は前年の生産数量目標と同じ735万トンだった。同省は18年産米から国による生産調整(減反)の廃止を決めており、都道府県別の生産数量目標は配分しないが、17年産までの各都道府県別シェアを生産量に当てはめると東北の生産量は192万トン程度が基準となる。
 農水省は生産量の設定に当たり、19年6月末までの需給見通しを推計。需要は引き続き減少傾向だが、民間在庫量が減少する見通しとなったため、18年産米の生産量は据え置くのが適当と分析した。
 同省は減反廃止を見越して、15年産から全国の生産数量目標に占める都道府県別シェアを固定。東北は青森3.2%、岩手3.6%、宮城4.6%、秋田5.6%、山形4.6%、福島4.5%となっている。これに基づき計算した各県の生産量は表の通り。
 一方、各県は独自に生産数量目標に代わる「目安」を設定する方針。シェア以外にも事前契約数量、集荷業者の聞き取りに基づく需要量などを考慮するため、シェアに基づく生産量からは変動する見込み。
 全国農業協同組合中央会(全中)は米価安定に向けて卸売りや外食、輸出といいった各事業者団体が需給などを話し合う「全国組織」を年内中に設立。産地側が設定する目安を情報共有し、過剰生産がないよう産地に呼び掛ける。近年不足傾向が続く中食・外食用の業務用米の取引のマッチング支援にも取り組む。
 同省の担当者は「生産数量目標の配分はないが、生産が過剰になると価格に影響が出る。需要に応じた生産を心掛けてほしい」と産地に呼び掛けている。