厚生労働省などが1日まとめた東北の10月の有効求人倍率(季節調整値)は前月を0.03ポイント上回る1.47倍となり、過去最高を更新した。1倍台は4年6カ月連続。スマートフォンの半導体製造などの製造業が好調で、関連企業を含めて求人を伸ばした。
 各県の有効求人倍率は表の通り。横ばいの岩手、山形以外は上昇し、宮城、秋田は過去最高を更新した。全国平均の1.55倍を超えたのは宮城と山形。
 正社員の有効求人倍率(原数値)は青森0.85倍、岩手0.87倍、宮城1.11倍、山形1.03倍で、いずれも過去最高を更新。秋田(0.95倍)、福島(1.01倍)を含め雇用環境の改善が進んでいる。
 青森労働局は「正社員採用が増え、派遣で補ってきた人員が充足しづらくなっている」と説明した。
 各県の公共職業安定所別の有効求人倍率(原数値)は、最高が相双の2.20倍、最低は五所川原の0.82倍。岩手、秋田、山形、福島は全安定所で1倍を超えた。
 新規求人(同)は宮城が1886人増の2万2696人。車載用電子機器やスマートフォン部品の製造業が全体を底上げした。宮城労働局は「関連業種のコールセンターなどが求人を増やしている」と指摘した。
 岩手は防波堤や三陸自動車道の建設に加え、JR山田線(釜石-宮古間)の復旧工事関係の求人があり、建設業が15.6%増えた。年末年始の繁忙期を前に、山形は運輸、郵便業が求人を増やし、福島ではスキー場の求人が出そろった。
 秋田は介護職が99人増。慢性的な人手不足に加え、高齢化の進行で介護需要が高まっている。来年の新規施設開所も影響した。
 秋田労働局は今月30日、JR秋田駅前で帰省者にUターンを呼び掛けるイベントを開く。同局は「人口流出を抑え、産業を支える人材を確保したい」と期待する。