秋田県上小阿仁村の道の駅を拠点に国土交通省が取り組む自動運転サービスの実証実験の開始式が3日、現地であり、国や県、村の関係者ら約100人が出席した。実験は高齢化が深刻な中山間地域での移動手段の確保を目指し、本年度に山形県高畠町など東北2カ所を含む全国13カ所で順次実施している。上小阿仁村では、冬季の走行状況を検証する。
 ルートは全長3.2キロで、道の駅「かみこあに」を起点に村役場や診療所、各集落などを結ぶ。今回の実験用に開発された7人乗りの車両が時速6~12キロで約30分かけて1周する。実験期間は4~10日で1日5便走る。
 このうち他の車両を通行止めにして自動走行する区間が0.2キロ。通常の道路を走るが、ハンドルとアクセル操作は自動で、緊急時に人が運転に介入する区間が2.6キロ。両区間ともに路面に電磁誘導線が埋設され、車はセンサーで磁力を感知してルート上を走る。
 実験には村民ら延べ100人が参加する予定。集落と道の駅を結んで配送実験をするほか、積雪時に誘導線を読み取れるかなどを検証する。
 実験で停留所が設けられた小沢田地区(143世帯)では過半数の90世帯が65歳以上の家族を抱える。集落会長の田中安規さん(68)は「地区で免許返納者が増えており、自動運転の車なら気軽に外出できる。早く実用化してほしい」と期待を込めた。