秋田大大学院医学系研究科の飯島克則教授(消化器内科)らの研究グループは4日、食道腺がんが秋田県内で増えていることを初めて確認したと発表した。国内で食道腺がんは調査されておらず、確認例はほとんどなかった。グループは「増加は秋田特有ではなく、全国でも同じ傾向になるだろう」と推測する。
 同大医学部付属病院(秋田市)と県内10のがん診療連携拠点病院が共有する「院内がん登録システム」に、2007~14年に登録された食道がん患者計2527人について、飯島教授と同大地域がん医療学講座の本山悟教授(食道外科)らがデータ分析した。
 食道腺がんは計43人おり、07年は1人だったが、14年は14人と年々増加傾向にあることが分かった。
 食道がんには食道全体にできる扁平(へんぺい)上皮がんと、食道最下部にできる腺がんがあり、国内では扁平上皮がんが9割以上に上る。
 飯島教授は内視鏡による診断システムが確立されていないことや、従来のバリウム検診では発見しにくい点を指摘。「腺がんと扁平上皮がんは原因や診断、治療法が大きく異なる。新たな食道がん対策の確立が必要だ」と強調した。
 腺がんは食事の欧米化と肥満の増加に伴って症例が増える胃酸の食道への逆流と関連があるとされ、欧米では1960年代~70年代に増加。現在は食道がん全体の半数以上を占める。