福島市長選で現職ら3人を破って初当選した前復興庁福島復興局長の木幡浩氏(57)は5日、8日の就任を前に、河北新報社のインタビューに答えた。待機児童解消を目指す「官民合同チーム」を設置する考えを説明。東京電力福島第1原発事故からの復興に向けて観光振興などに取り組み、「信頼される県都を目指す」と強調した。(聞き手は福島総局・柴崎吉敬)

 -当選直後、県内最多の223人に上る待機児童解消を目標に掲げた。
 「喫緊の課題だ。女性や子どもに選ばれ、生き生きと暮らせるまちにしなければいけない。来年4月1日時点で大幅に減少させることが目標だ。官民合同チームを今月中に設ける。保育施設の受け入れや保育士確保の実態を把握し、対策を考えていく」

 -中心市街地の活性化は。
 「にぎわい創出の視点が大切。例えば空き店舗を市民活動に使ったり、まちなか居住を進めたり。花見山の花のように『福島らしさ』を象徴するテーマ、キャッチフレーズを生み出したい。JR福島駅前は、福島市も会場となる2020年東京五輪までに変化を感じられるようにしたい」

 -選挙戦で「風格ある県都」を訴えた。
 「周辺自治体とコミュニケーションを図り、信頼され、共に成長する県都を指す。地元の成果を県下全域に普及させる。市内にある福島県立医大の研究成果を生かした健康施策などをモデル的に進めたい」
 「健康や食品加工などの企業誘致にも取り組む。航空産業を含め、福島市にシーズがある分野を生かして誘致できれば、地元企業にも好影響が波及する」

 -福島県の復興に向けた対応は。風評払拭(ふっしょく)をどう図る。
 「(市長が)積極的に情報を発信し、広告塔としての役割を果たす。農産物は『安全』を訴えるだけではなく、ブランド力を高めることが必要。観光は『インスタ映え』に狙いを付け、地域の『面白み』を発掘していく。市民が故のない偏見に左右されないよう、放射線教育も力を入れる」

 -来春、中核市に移行する。広域連携の考え方は。
 「近隣自治体と共通する施策で連携していく。まずは観光。果樹地帯という共通点もある。東北中央自動車道の一部開通でつながった米沢市を含め各地の良いところを引き出し、組み合わせて発信していきたい」