ものづくりやさまざまな事業を担う工場の見学は子どもたちだけのものじゃない。大人が思わず行きたくなる工場を宮城県内で探した。

(10)ニッカウヰスキー仙台工場宮城峡蒸留所(仙台・青葉)

 冷たく澄んだ空気に満ちた山あいに、れんが造りの建物が美しく映える。開設48年目を迎えたニッカウヰスキー仙台工場宮城峡蒸留所(仙台市青葉区)。同社の余市蒸留所(北海道余市町)より生産量が多い国内最大級の蒸留所だ。
 見学の受け付けは、今年3月オープンしたビジターセンター。NHK連続テレビ小説「マッサン」の撮影で使われた小型の蒸留器が入り口で出迎えてくれた。主人公を演じた俳優玉山鉄二さんのシーンを思い起こした。
 センターには、模型などによってウイスキーの造り方や歴史を分かりやすく伝えるコーナーがあり、週末にはテイスティングセミナーも開催。初心者からウイスキーファンまで楽しめ、来館者は開館から約8カ月間で約22万人に上った。
 蒸留所見学のメインは、約8メートルの単式蒸留機「ポットスチル」が並ぶ蒸留棟だ。赤い制服に身を包んだ案内役の女性社員が「蒸留方法に違いがあり、余市はすっきりとした味、宮城峡は穏やかな味になります」と説明。貯蔵庫では、熟成期間の違う3種類のウイスキーの香りを比べることができる。
 見学後はスーパーニッカなど3種類の試飲も可能。冬の工場見学で冷えた体を温めるため、宮城峡蒸留所の味を確かめようと思ったが…。駐車場に止めた車に戻って暖房を入れながら、次はJR仙山線で来ようと誓った。(北村早智里)

[ニッカウヰスキー仙台工場宮城峡蒸留所]仙台市青葉区ニッカ1番地。ツアーは午前9時~午後4時半、最終受け付けは午後3時半。参加無料。年末年始は休業。土日祝日はJR仙山線作並駅から無料シャトルバスが出ている。連絡先は宮城峡蒸留所ご案内係022(395)2865。

◎ここも楽しみ!

 自分好みのウイスキーをブレンドする「マイブレンド教室」(8000円)。不定期開催だが、オリジナルブレンドを作ることができる。