岩手県岩泉町の伊達勝身町長(74)が、岩手日報社の女性記者に抱き付くなどのわいせつ行為をしたことが、6日までに分かった。岩手日報が6日朝刊で報じた。被害に遭った記者は、刑事告訴を検討。伊達町長は記者会見して謝罪したものの「迷惑行為であってわいせつ行為ではない」と話し、現時点での引責辞職は否定した。
 岩手日報社によると、伊達町長は10月中旬の早朝、記者が取材で宿泊していた岩泉町内のホテルを訪ね、何度もドアをノックした。記者が開けると部屋に入り、無理やり抱き付いて複数回キスをしたという。
 記者は精神的ショックで現在も休職しており、岩手日報社は伊達町長に対し、わいせつ行為を認めて謝罪するよう求めている。
 報道を受けて記者会見した伊達町長は「抱き付いた行為は社会通念上、許されない」と謝罪する一方「『助けて』という幻聴を受けて助けに行った」と釈明した。
 伊達町長は昨年8月の台風10号豪雨への対応で心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、わいせつ行為があった直後の10月25日から盛岡市内の病院に入院していたと説明。今月5日に公務復帰し、6日開会の12月定例町議会には出席した。
 岩泉町では台風豪雨で、関連死も含めて23人が死亡。当時、町内全域に避難勧告を出さなかった伊達町長の判断が批判された。伊達町長は1999年に初当選し、現在5期目。