岩手、宮城両県にまたがる北上山地への超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」誘致は、実現に向けて正念場の年が始まった。仕事始めの4日、岩手県内の首長からは期待と決意を込めた発言が相次いだ。

 ILC建設について国際将来加速器委員会は2017年、加速器の全長を31キロから20キロに短縮する計画を了承。コスト削減で実現可能性が高まる中、日本政府は本年中に、建設の可否を判断するとみられる。
 東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた県沿岸部では、大船渡市の戸田公明市長が新年交賀会で「産業経済の振興、若者の就労の場確保など大きな効果が期待される」と強調。「誘致活動を一層強化する」と誓った。
 人口回復が課題の陸前高田市。戸羽太市長は新年交賀会で「ここは県内で最も温暖で山海の自然に恵まれた場所。世界中から研究者やその家族などたくさんの人に移り住んでもらえる可能性がある」と期待を込めた。
 一関市の勝部修市長は年頭訓示で「ILCの中心地となることを受け止め、施策に反映させてほしい」と職員を激励。奥州市の小沢昌記市長は市民新年交賀会で「国際研究施設や研究者を迎え入れるため、行政・生活情報を積極的に発信する」と意気込みを語った。
 達増拓也知事は年頭訓示で「県内、東北の関係機関と緊密に連携し、政府の誘致決定を促したい」と述べた。