岩手県八幡平市が、首都圏など都市部で働く正社員を対象に「副業」希望者を募っている。インターネットの専用サイトを活用し、人材を求める市内の企業に求人情報を登録してもらう。副業容認にかじを切った政府の「働き方改革」を追い風に、移住者や交流人口の増加を目指す。

◎HP制作や営業戦略立案 移住、交流人口増目指す

 転職支援を手掛ける「グルーヴス」(東京)が開設した専用サイト「スキルシフト」に募集要項を掲載する。副業希望者は経歴などを登録して働きたい企業に申し込み、勤務形態や謝礼が折り合えば採用となる。求人、求職ともサイト登録は無料。
 2017年12月までに市内の畜産農家や温泉旅館といった6社が求人情報を載せた。2カ月に1回程度の顔合わせなどを条件に、ホームページ(HP)制作や営業戦略立案を担う人材を求めている。
 市は地元企業向けの勉強会を開催し、サイトの利用を促す方針だ。「優秀な人材が継続して地方に関わる仕組みをつくり、将来的には移住につなげたい」と期待する。
 副業を巡っては、厚生労働省が労使間で労働条件を決める際に参考となる就業規則のモデル改定案をまとめ、原則禁止から容認に転じる方針を決めた。
 グルーヴスは全国各地の自治体で説明会を開き、副業希望者を受け入れる企業を増やしたい考えだ。
 専用サイト責任者の鈴木秀逸さん(40)は「金銭目的で副業を希望する人は少ない。都会で身に付けた能力の実践や移住の下見といった幅広い観点で副業を応援し、地方創生に貢献したい」と話す。