東京電力福島第1原発事故に伴い全町避難が続く福島県双葉町の沿岸部で11日、東日本大震災の津波で被災した不明者の一斉捜索が行われた。町は捜索した中野地区を復興産業拠点に位置付け、28日に造成に着手する。大規模な捜索が困難になる前に、町職員も加わり手掛かりを捜した。
 町職員や町議、警察官や消防職員、工事関係者ら約120人が参加。スコップやくわで旧農地を掘り起こした。県警によると、町内では4人の行方が分かっていない。
 町消防団からは9人が参加。団長の石井義幸さん(60)は「何とか手掛かりを見つけ、家族に返してあげたい。精いっぱいやるだけ」と話した。
 中野地区復興産業拠点(約50ヘクタール)のうち、1期分約22ヘクタールで産業用地などの造成が始まる。一部用地は新年度に使用可能になる。原発事故などの教訓を伝える県のアーカイブ拠点施設と、町の産業交流センターが2020年度までに整備される。
 中野地区周辺は放射線が比較的低い避難指示解除準備区域。町は同区域と、JR常磐線双葉駅周辺の一部について19年度末までの避難指示解除を目指す。