ビル管理業の石井ビル管理(仙台市)は、非常用自家発電設備の負荷試験事業を新たに始める。一部の公共施設で法定の負荷試験が未実施だった問題を受け、ビル所有者の関心が高まっており、試験機器メーカーのアステックス仙台(同)と提携し、需要の取り込みを図る。
 石井ビル管理は、仙台を中心に215施設で消防用設備の点検を行っている。有資格者が消火栓や火災報知機をチェックしているが、自家発電設備に関しては発電能力の30%を目安にエンジンを回す負荷試験のノウハウがなかった。
 仙台市は昨年6月、負荷試験が未実施の市有施設に指導徹底の方針を伝えた。これを受け、石井ビル管理は同10月から負荷試験の専門知識を持つアステックス仙台と協議を重ね、同12月に担当部署を新設した。既に約10件の見積もり依頼が来ているという。
 業界では、法定の負荷試験を行わず、エンジンをかけるだけの無負荷運転で済ませるケースが多かった。石井ビル管理の伊藤佳津則社長は「今までは無負荷でも消防署への報告が通っていた。襟を正し、負荷試験を確実に実施する体制を整える」と事業開始の狙いを語る。
 消防法は延べ床面積1000平方メートル以上で不特定多数が使う施設に年1回、負荷試験を義務付ける。未実施は仙台市や福島市の公共施設で発覚したほか、民間施設にも多いとみられる。