青森市に寄付された20億円を巡り、小野寺晃彦市長と寄付者の市民が使い道を話し合ったとされる意見交換の記録が存在しないことが2日、分かった。情報公開請求した共産党青森市議団が同日の記者会見で明らかにした。同市議団は「市長と寄付者が話し合い、『寄付金でアリーナ建設』の結論に至った経緯が検証できない」と批判している。
 市が「記録は存在しない」と回答したのは1月25日。寄付金を巡る「寄付者と市長の意見交換に関する全記録」の開示を請求した山脇智市議に、市秘書課が口頭で答えた。
 河北新報社の取材に対し、同課の担当者は「(市長にも)公務とプライベートの部分があり、秘書課でも把握できていないことがある。記者会見以上のことは知らない」と話した。
 小野寺市長はこれまでの記者会見で、年明け以降に複数回、寄付者と会ったことを明かし、寄付金の使途は「意見交換をしていく中で、(寄付者から)提案があった」と説明している。寄付金は市民体育館と同規模のアリーナ建設に充て、整備費は70~80億円程度を見込む。
 同市議団の藤原浩平市議は「市に対する20億円寄付の話が公務じゃないというのはおかしい。アリーナ建設には寄付額の倍以上の費用がかかるのに、経緯を確認できない。民主主義的ではない」と指摘した。