全国棚田ガイド 中島峰広監修 NPO法人棚田ネットワーク編

 農林水産省が選定した134カ所の「日本の棚田百選」のほか、編者のNPO法人棚田ネットワーク(東京)が景観や保全活動などの観点から独自に選んだ棚田を加え計212カ所をガイドする。東北は岩手、宮城、山形、福島4県の計12カ所が紹介されている。
 宮城県丸森町北部の沢尻集落にある棚田は百選の一つ。のり面の一部が石積みで、百選の中では最北という。江戸から昭和にかけて開墾された際に掘り出された大きさがさまざまな石を積み上げた。高さは2~5メートル。夏は蛍が飛び、収穫期には稲穂と彼岸花の対比が鮮やか。標高は100~210メートル。耕作面積は4.1ヘクタール。
 国内有数の豪雪地帯である山形県大蔵村。中心部から南へ約10キロにある四ケ村地区に広がる棚田は雄大な景色が魅力だ。耕作面積は120ヘクタール。このうち12.5ヘクタールが百選に選ばれている。四ケ村は四集落の総称。標高は250~350メートル。明治から昭和初期に開かれた。
 喜多方市西部の本木・早稲谷地区の棚田は百選ではないが、270年間守られている堰(せき)と用水路(全長約6キロ)が特徴。1747年の完成まで12年要した。耕作面積は6ヘクタールで50年前に比べ半減。農家も50戸から10戸ほどに減り、ボランティアを募って維持管理に努める。標高250~300メートル。
 全てにカラー写真を添えて見どころを解説。イベントや観光情報も掲載する。
 棚田ネットワークは棚田地域同士や棚田地域と都市住民との交流をサポートする。監修の中島峰広早稲田大名誉教授は棚田研究の第一人者で棚田ネットワーク代表。「日本の棚田百選」選定委員を務めた。
 家の光協会03(3266)9029=2700円。