荘内銀行(鶴岡市)と北都銀行(秋田市)を傘下に置くフィデアホールディングス(HD、仙台市)と東北銀行(盛岡市)は7日、包括的な業務提携を結んだと正式発表した。岩手、秋田、山形の3県を地盤とする各行のノウハウや強みを共有し、取引先企業の支援を強化する。
 業務提携によって、フィデアHDと東北銀は事務コストを削減し、低金利で落ち込んだ収益を補う。新たな産業育成で持続的な成長を促し、人口減少と高齢化が進む地域経済の再生を目指す。
 今後の具体的な取り組みとしては、農業や再生可能エネルギー分野で協調融資したり、ビジネス商談会を共同開催したりする。東北の企業で大きな課題となっている事業承継では取引先のニーズを共有し、後継者の相互紹介を進める。
 ITと金融サービスを融合した「フィンテック」や有価証券運用、リスク管理といったICT(情報通信技術)でも共同事業を検討する。
 フィデアHDの田尾祐一社長は「より広域な情報や各行の強みを有効活用し、サービスの強化につなげたい」と強調。東北銀の担当者は「取引先の本業支援を深掘りするため、共有する情報を生かしたい」と説明した。
 資本提携や経営統合については、フィデアHD、東北銀の担当者ともに「将来的に目的とするものではない」と否定した。
 荘内、北都両行と東北銀はこれまでも協調融資に加え、他の地銀を含めた債権買い取りの特別目的会社設置や6次産業化支援ファンド設立で連携してきた。