「日本版シリコンバレー」を目指し、庄内地域を起業家の街にする計画が始まっている。名付けて「日本西海岸計画」。1年前に発足した同名の一般社団法人が酒田市内に創業支援施設を開設し、起業家育成プログラムなどを展開する。地方都市に起業文化を根付かせようという大胆な試みについて、代表理事の池田友喜さん(40)に聞いた。(亀山貴裕)

◎一般社団法人「日本西海岸計画」代表理事 池田友喜さん(40)

 -日本西海岸計画とは何ですか。
 「庄内地域を日本の『西海岸』に見立て、起業文化を育み、新しい産業を興して若者の移住・定住を図る取り組みです。ネーミングから日本海側に対する印象を変えるという戦略もありますが、アップル社などを育てた米国西海岸のシリコンバレーのような地域を本気で目指しています」
 「7人いる社団法人の理事は庄内在住の大学教授やデジタルコンテンツ制作会社役員、コメの生産加工会社役員らが務め、プロジェクトごとに有志メンバーと連携して計画を進めます」

 -進行状況を教えて下さい。
 「2014年から起業体験イベントを催し、地方で働く魅力的な人を知るトークショーやプログラミングの勉強会、移住体験イベントなど幅広く事業を展開してきました」
 「17年9月には酒田市内の倉庫を改装した創業支援施設『ライトハウス』を開設。起業家育成の拠点となるようコワーキングスペースやシェアオフィス機能を持たせました」

 -この計画に取り組もうとした動機は。
 「人口流出が続く地元・酒田で、若い人が新しいことにチャレンジできる文化を築けたら、僕自身楽しいし、未来を担う世代がこの地に残る動機にもなり得るかなと思いました」
 「働ける環境さえできれば、庄内にはすてきな海や食文化、音楽を楽しむ風土がある。外に出た人が帰って来たくなるような『西海岸』にしたいですね」

 -今後の展望は。
 「18年中にライトハウスから3~5人の起業家を輩出し、20年までに30社を目標にベンチャーの設立を促していく。失敗したとしても、起業家仲間で経験を共有し、投資家が再挑戦を後押しする風土を酒田に根付かせていきたい」
 「シリコンバレーでは事業に失敗しても、再チャレンジを後押し、起業家を育てる文化がある。そんな風土を庄内に形成できたら、本場にも負けない地域になれるはずです」