岩手県宮古市田老地区にある東日本大震災の震災遺構「たろう観光ホテル」が7日、一般に無料公開された。訪れた人たちは「物言わぬ語り部」を目にし、津波への意識を再確認していた。
 ホテルは震災の津波で6階建ての4階まで浸水した。見学者は骨組みだけが残る1、2階を外階段から見学し、6階の旧客室で震災直後にがれきの山と化した田老地区の映像を見た。
 宮古市の主婦野呂映理さん(36)は「人間や機械ではなく、水圧で変形した部分を見て津波の恐ろしさを肌で感じた」と語った。
 市観光文化交流協会の防災ガイド佐々木純子さん(55)は「ホテルは、津波が来たらいち早く高台に逃げるよう教えてくれる教科書。これ以上、説得力のある建物はない」と話した。