不登校やひきこもりの子どもの居場所をつくろうと、秋田市のNPO法人「秋田たすけあいネットあゆむ」がフリースクールの開設準備を進めている。不登校の小中学生が人口比で全国最少とされる秋田だが、県や市町村の対策は学校に戻るための学習支援が中心。民間の力で居場所づくりを充実させるため、一歩を踏み出す。

 フリースクールはあゆむの事務所が入居する建物の一角に開設したい考え。英会話や司書による読み聞かせ、農作業体験などの企画を利用者に提供することを検討している。利用料金を1回1000円未満に抑え、幅広い利用を呼び掛ける。秋田市との連携も模索する。
 あゆむはこれまで、生活困窮者への食料提供といった貧困問題を中心に活動してきた。フリースクールは2016年に事務所内に設けた無償の子ども学習室を発展させる形で始める。
 学習室は経済的な事情で塾に通うのが難しい家庭の利用を見込み、大学生や教員らによるボランティアが運営を支えてきた。不登校などの子どもの申し込みも増えていることが、フリースクールの開設を思い立つきっかけとなった。
 保坂ひろみ代表は「学びに寄り添うことで、(不登校の)子どもたちにとって無理のないサポートができる」と話す。
 県教委が取り組む「スペース・イオ」事業は、不登校の小中学生らへの学習を支援する。市町村も適応指導教室などの対策を講じているが、利用者数は伸びていない。子どもたちの父母からは「秋田では不登校を隠そうとしがち。学校や自治体には助けてと言いづらいのではないか」との指摘がある。
 保坂代表は「官民問わず多様な支援メニューがあれば、救える子どもが増えるはず」とフリースクール実現に意気込む。