熊本地震の被災地では現在も約3万8000人がプレハブ仮設住宅など仮の住まいで避難生活を送る。熊本県は住まいの再建に向け2019年度までに災害公営住宅整備を終える方針だが、被災者からは建設の遅れによる仮設暮らしの長期化を懸念する声も上がる。
 熊本県によると3月末現在、プレハブ仮設住宅に8790人、民間アパートなど借り上げ仮設住宅に2万7600人、公務員宿舎など公営住宅に1722人の被災者が暮らす。県は、被災者向けの災害公営住宅を計1735戸整備するなどして仮設住宅の解消を図りたい考えだ。
 災害公営住宅は計画全体の約4割がまだ設計に着手できていない。建設業の人手不足の影響もあって整備が遅れる可能性もある。東日本大震災で被災した東北でも「原則2年」のはずだった仮設住宅の入居期限の延長が繰り返され、発生から7年が過ぎてもプレハブ仮設で暮らす被災者はいまだ1万人を超える。
 益城町の木山仮設団地で自治会長を務める荒瀬芳昭さん(68)は町内の災害公営住宅への入居を希望しているが、整備計画が具体化せず時期は未定のままだ。「仮設入居から2年以内に災害公営住宅を整備してほしかった。最近は復興が遅れていると感じる」と不安を口にした。