秋田県の補助金などで開館した観光物産施設「羽州浜街道・にかほ陣屋」(にかほ市)で、元県議が出資する運営会社が県に無許可でバーベキューハウス棟を焼き肉店に改修した問題を巡り、県監査委員は11日、佐竹敬久知事に同社への損害賠償請求をするよう求めた、県生活と健康を守る会連合会(県生連)の住民監査請求を棄却した。
 監査委員は同社への聞き取り調査などを行った結果、「改修後も地場産品を使用しているため、補助金の交付目的から逸脱していない」と結論付けた。工事着工後に必要書類を県に提出した点には「極めて遺憾」と言及するにとどまり、具体的な責任追及は避けた。
 一方、監査請求に関する調査を通じて明らかになった、同社が県の許可なく施設の一部を焼き肉店の経営会社に貸し付けた行為は財務規則に反すると判断。「補助金返還を命ずるべきものとみなされ、県には適切な措置を講ずるよう指摘する」とした。
 県生連の鈴木正和会長は「玉虫色の内容で、監査委員としての役割を放棄した」と批判。今月中に県に対し同社へ賠償請求を求めるよう申し入れを行い、対応しない場合は住民訴訟を行う意向を示した。