福島銀行は11日の取締役会で、森川英治社長が退任し、後任に元東邦銀行専務の加藤容啓とうほう証券社長が就く役員人事を内定した。同日発表した2018年3月期連結決算で純損益が7期ぶり赤字に転落し、人事刷新を決めた。6月21日の株主総会と取締役会で正式決定する。
 福島市の本店で記者会見した森川氏は「福島の経済や企業を熟知している。最適と判断した」と説明。加藤氏は「福島銀を守り抜くため、同じ県内金融機関の仲間として決断した」と語った。
 県内には大東銀行(郡山市)を含め地方銀行が3行ある。金融庁の有識者会議が発表した報告書で、福島は「1行単独なら存続可能」とされた。
 加藤氏は東邦銀との関係について「合併という考えは全くない。まずは単独でかじ取りをしたい」と経営統合などを否定した。
 連結決算は経常損益が前期の16億7700万円の黒字から13億8300万円の赤字、純損益は12億6400万円の黒字から30億7700万円の赤字となった。経常収益は6.0%減の136億1800万円。
 業績悪化は投資信託の売却損などの増加が理由。年間配当は7期ぶりに無配とし、次期予想の公表も見送った。連結子会社は4社。
 単体のコア業務純益は2.1倍の11億400万円。3月末の預金残高は1.6%減の7016億7500万円、貸出金残高は5051億6500万円でほぼ横ばいだった。不良債権比率は0.70ポイント増の2.38%、連結自己資本比率は1.62ポイント減の9.55%。
 役員人事では佐藤俊彦執行役員が新たに取締役に就き、久能敏光常務と高野俊哉取締役が退任する。