岩手県陸前高田市の広田湾で地酒を海中熟成する取り組みが始まった。広田湾遊漁船組合と海産物開発などを手掛ける合同会社「ぶらり気仙」が中心になって企画した。業種の垣根を越え、東日本大震災で打撃を受けた地域経済を立て直そうという試みだ。
 市内で醸造された「酔仙酒造」の日本酒と「神田葡萄(ぶどう)園」のワイン計750本を養殖いかだにつるす。波の揺れで熟成が進み、味がまろやかになるという。
 半年から1年かけて熟成し、日本酒は10月、ワインは来年3月に市内の飲食店や宿泊施設で提供する予定。酒瓶を養殖いかだにつるす作業に観光客が立ち会う体験ツアーの実施や、インターネットでの販売も検討していく。
 ぶらり気仙の鍛冶川直広代表社員は「海中熟成酒をきっかけに陸前高田を訪ねてもらい、さまざまな地域資源に関心を寄せてほしい」と意気込む。