タイの消費者が16日、相馬市の相馬双葉漁協の施設を訪れ、福島県沖で捕れた水産物の水揚げの現状などを見学した。地元関係者は東京電力福島第1原発事故の風評払拭(ふっしょく)に向け、放射性物質濃度検査を徹底していることなどを説明した。
 ツアーは水産物の輸出などを手掛ける商社のアライドコーポレーション(横浜市)が企画し、来日した主婦や学生ら32人が参加。荷さばき場や共同集配施設で、担当者から東日本大震災後の伸び悩みが続く水揚げ状況も聞いた。
 この日に水揚げされ、容器に移されたヒラメも写真撮影した。会社員パコン・ナンタワチリさん(55)は「実際に現場に来たことで安心できた。帰国後は日本の魚を食べたい」と話した。
 福島県沖のヒラメは2月下旬にタイへの輸出がスタート。3月に予定された日本料理店でのヒラメ料理フェアが現地消費者団体の懸念などで中止になったこともあり、現在は輸出されていないという。
 アライド社は16日の体験を会員制交流サイト(SNS)で発信するようツアー客に求めている。同社の桜中智之さん(37)は「安全性を目で見て確かめた人の発信で理解が広がり、輸出再開につながればいい」と話した。