仙台駅前から青葉通を西に向かい晩翠通を渡ってすぐの路地に、伊達家ゆかりの良覚院丁庭園がある。こぢんまりとした敷地の中に木々が高々と茂る庭が広がり、緑水庵(あん)という名の茶室がたたずむ。街の中心にありながら森のような静寂を感じる、心安まる場所だ。
 「良覚院丁庭園を守る会」の発足から20年になる。庭園隣接地へのマンション建設計画をきっかけに、都心の庭園が果たす癒やしの力などを訴えた。地道な取り組みを積み重ね、仙台市との連携でこの庭園を市民活動の場として役立てる態勢がいつしか整った。
 守る会代表の千葉孝子さん(66)と出会ったのは会の発足当時。趣向を凝らした緑水庵での企画などを折に触れて記事で取り上げた。これまで長い時間をかけて取材してきたなあと思う。千葉さんとは人生も語り合った。共に歩んだ20年だったような気がする。
 緑水庵は東日本大震災で傷み、雨漏りが生じるなどしていたため、2月上旬に改修工事が始まった。守る会は改修完了と20周年を記念し、緑水庵で大蔵流狂言公演会を4月8日に開く。連絡先は千葉さん090(9422)2630。
(報道部長代理 松田博英)