東日本大震災から間もなく7年。遠隔地の知人から「復興は進んでいるの?」と尋ねられるが、答えるのは難しい。「早いところは進んでいるけど、遅いところはまだまだだね」。煮え切らぬ返事だが、実感だ。
 気仙沼市の場合、三陸沿岸道路の延長が利便性を高めているし、来春開通の気仙沼大島大橋は観光にも好影響を与えている。しかし、大きな遅れが生じている事業もあり、そもそも必要な工事なのか住民の意見がまとまらないこともある。
 「心の復興」は、推して知るべし。気仙沼市の海岸では毎月、行方不明者の捜索がボランティアによって行われている。残された家族にとって、手掛かりさえ見つからなくては、区切りなど付くはずがない。
 今月は全国から20人以上が駆け付け、小石や流木などをかき分けながら捜した。冷たい雨や雪が頬を打ち、痛い。風化などという言葉は、ここには無縁だ。
 「『帰ってきてほしい』というご家族の力になりたい」と語る女子大生は、大阪から来たという。被災地に寄せる気持ちがありがたい。復興を進めることこそ支援への恩返しだと思う。
(気仙沼総局長 菅ノ又治郎)