大相撲の豪風(たけかぜ)関(38)=北秋田市出身=が19日、現役続行を表明した。初場所は東前頭13枚目で5勝10敗の負け越し。76場所連続で守り続けた幕内から十両への陥落が確実と伝えられていた中での決断だった。
 土俵の実績に加え、帰省した際に福祉施設や学校などへの慰問を欠かさない活動が評価され、一昨年、秋田県民栄誉章を受章した。既に年寄名跡を取得しており、今後の生活に不安はない。「郷土の誇り」が引退する可能性もあっただけに、正直、ホッとした。
 一度だけ、本人を取材したことがある。学生横綱から角界入りし、2002年夏場所、本名の成田のしこ名で初土俵を踏んだ時だった。完成された押し相撲の取り口やきちんとした受け答えから、いずれ関取になるとは思っていたが、これほど長く活躍するとは。精進のたまものだ。
 豪風関は揺れ続けた心境を、自身のブログにこうつづっている。「散々悩み、沢山(たくさん)迷い、山ほど考えました。そしてその結果、自分なりに相当な覚悟を持って現役続行を決めました」
 春場所では、その覚悟が伝わってくる相撲を見せてくれるだろう。楽しみだ。
(秋田総局長 宮川宏)