スポーツ面の写真の選択は紙面の出来を大きく左右し、特に決定的な一瞬を捉えた選手の表情は紙面を引き立てる。
 先の平昌冬季五輪のフィギュア男子で2連覇を果たした羽生結弦選手(ANA、宮城・東北高出)の写真は感動を誘うものばかり。滑走中の形相に息をのみ、ショートプログラム後に安堵(あんど)する場面や金メダルを決めた後の涙をいっぱい浮かべたアップの表情は何度見ても胸を熱くする。大会を締めくくる写真特集では羽生選手の情熱と力強さが凝縮したショットで、強い印象を残すことができたと思う。
 心残りなのがスノーボードやフリースタイルなどのヘルメットにゴーグル姿の競技。空中高く飛び出し宙を舞っているときはどんな表情をしているのか。大技の迫力は伝わってくるが、顔の輪郭も隠れてしまい全くつかめなかった。
 2ページ見開きで使う大きな写真は新聞の折り目に選手の顔がこないようにするなど、紙面に配置する場所により選手の顔や体の向きも重要になる。平昌五輪の経験を、今季のJリーグやプロ野球の紙面の「顔」づくりに生かしたい。
(整理部次長 足利克寛)