英国のロックバンド「レッド・ツェッペリン」の名曲に「移民の歌」がある。ギターの強烈なリフに乗って、ハイトーンの「アアアーーアッ」というターザンばりの叫びから始まる。
 北方からの航海者が西方の岸にたどり着き、君主となる。そんな歌詞だった。
 久々に聴いてみる。
 例えはよくないが、日本の通年騎乗免許を取って中央競馬を席巻するM・デムーロ、C・ルメール両騎手の姿が浮かぶ。神業師の登場曲にふさわしい感じがする。追いつき追い越せと日本人騎手の発奮を促す好材料になるだろう。
 さて、外国人材受け入れ拡大議論がかまびすしい。両騎手のような卓越した技能者だけがやって来るのとはどうも訳が違うようだ。
 人手不足に陥ったツケを海外頼みにするのはいかがなものか。しかも原発事故の廃炉作業にまで。
 安倍晋三首相は「移民ではない」と言うものの、どう頑張っても無理がある。国策の土台がわずかばかりの議論でいいはずはない。
 移民の歌では、君主が人々に平和を取り戻すよう求めるのだが、日本ではそんな姿に容易にたどり着くのか疑問符が付く。
(南相馬支局長 佐藤英博)