内閣支持率が政権に影響を及ぼす政治状況を「世論調査政治」と言う。「青木率(レシオ)」と呼ばれる指標もある。青木幹雄元参院議員の考案とされ、内閣支持率と政党支持率を足した数値が50を割ると政権は退陣を迫られるという。
 実は、世論調査には苦手なジャンルがある。「国民投票」「住民投票」がそれに当たる。
 欧州連合(EU)から離脱するか残留するかを巡って行われた2016年の英国民投票。同国の調査各社が投票当日に実施した世論調査では離脱48%、残留52%と出たが、開票結果は真逆の52%、48%だった。
 日本でも17年、大阪都構想の賛否を問うた住民投票があった。新聞各社の投票日1週間前の調査では反対が賛成を10ポイント近く上回っていたが、ふたを開けると反対50.38%、賛成49.62%の大接戦。結果は当てたとはいえ、各社の担当者は肝を冷やしたに違いない。
 さて、自民党が目指す憲法改正の国民投票。各種世論調査では、現政権下での改憲に警戒感を抱く人の方が多い。世論を押し切っての国民投票実施は不可能に思えるが、苦手を早々に克服して来る時に備えたい。
(報道部次長 佐々木篤)