師匠から譲り受けた楽器や着物、お世話になっている金物店がプレゼントしてくれた小刀…。火曜日の夕刊カルチャー面に連載している「創作現場 私の相棒」で最近気が付いたことがある。「頂き物」の道具を長年愛用しているアーティストが結構多い。
 連載は昨年8月、宮城県内の創作・表現活動に携わる人の愛用の道具を取り上げ、個性的なスタイルを浮かび上がらせようとスタートした。創作活動に密着した「相棒」は実にさまざまで、思いもよらない道具に出合ってきた。
 高価で道具自体に希少価値のある品も登場するが、普段使いの愛用品は自作だったり「頂き物」だったりすることが多いようだ。
 想像してみるに、師匠や先生、専門店主らは創作に長年立ち会ってきたからこそ、それぞれの弟子、顧客にふさわしい「相棒」を探すことができるのだろう。
 わが身を振り返ると、新聞記者の道具は…。カメラマンならいざ知らず、われわれ記者にとって、かつては大学ノートとボールペン、4B鉛筆ぐらいで、正直あまり思い入れのある「相棒」はいなかった。今となっては寂しいなあ。
(生活文化部次長 新迫宏)