プロ野球開幕に合わせて発行した特集(3月28日第2朝刊)に各チームの選手名鑑を掲載した。
 編集作業の中で、東北出身選手を洗い出した。力があると期待していたのに球界を去った選手も少なくなく、「プロの世界は厳しいな」と改めて感じる。一方で、育成契約だった選手が1軍の試合に出られる支配下登録されたケースもあり、うれしく思う。
 秀でた才能を持つ集団の中で競争に打ち勝って花を咲かせる選手の陰には、長所を生かせずに戦力外を宣告される選手が存在する。その明暗は努力の多少に加え運も左右するのだろう。
 東北楽天を取材していた当時、監督だった故星野仙一さんが記者たちとの雑談の中で、芽が出る選手と消えていく選手の違いについて語った記憶がある。「一握りのスター選手以外は、理不尽なことに耐える我慢強さを持っているか否かが大きい」と話していた。
 忍耐力がプレーの質にどう影響するのか不明だが、長年球界に身を置き得た経験則だろう。星野さんは練習中、選手の表情や振る舞いをじっと見ていた。強靱(きょうじん)な精神を持っているのか探っていたに違いない。(スポーツ部次長 本多秀行)