「会津の良さは酒の良さ」。子どもの頃から聞き慣れたテレビCMのフレーズの意味を、ようやく理解できるようになった。会津若松支局に赴任して1年。日本酒のレベルの高さを、市内の普通の居酒屋で楽しめるのだから、この上ない。
 全国新酒鑑評会での金賞受賞銘柄数が昨年、6年連続日本一となった福島県の日本酒。その半数以上を会津地方が占める。ここ数年で実力は格段にアップしたのは間違いない。
 酒のうまさは、会津盆地が育んだコメと水の良さに由来する。酒を醸す杜氏(とうじ)は最近、若い人が増え、日本酒の柔軟性、多様性も増したように感じる。もちろん、県酒造組合、県ハイテクプラザ会津若松技術支援センターなどの不断の努力があってのことだ。
 今年の鑑評会に挑む各蔵元の作品は既に出品され、結果は来月にも発表される。昨夏の猛暑の影響で、会津のコメは硬めだったというが、それに合わせた水加減など例年以上に苦労を重ねた結晶は「ここ10年で最高の出来」という前評判も耳にした。
 「7年連続も」。地元でじわり広がる期待感が、今は極上のさかなだ。
(会津若松支局長 玉應雅史)