似てる。そうそう、だから現場は面白い。
 昨年話題になった映画「カメラを止めるな!」が民放でかかり、遅まきながら見た。ゾンビ映画の製作風景をライブ撮影しているチームのドタバタを見せる。
 アイデアの良さもさることながら、共感とともに楽しませてもらったのが撮影チームに次々降りかかるトラブル。絶体絶命のピンチに何度も直面しつつ機転と経験と開き直り、チームの協力でぎりぎり作品を仕上げる。
 新聞の製作現場も似ている。配達時間から逆算し設定された紙面完成の「降版」時間に追われるのは、ライブの緊迫感に近い。
 予定の原稿が間に合わない。写真が想定と違う。届いた原稿が使える水準ではない。原稿を入れ替えたとたん、大きいニュースが発生。紙面構成を練り直す。現場とは、大小織り交ぜ想定外が渦巻く場を指す。
 映画は最後のピンチを知恵と団結で乗り切った。新聞降版30分前、「この原稿入れなければ」がまた来た。「紙面に入る?」「いけます」「いきましょう」。お届けしている日々の紙面も、チームの汗と工夫と思いがこもった作品である。
(整理部次長 八代洋伸)