プロスポーツ選手が戦力外になったり、現役を引退し新たな道で奮闘したりする姿を題材にしたドキュメンタリーがテレビで放送されると見てしまう。
 「めげずに頑張れ」とエールを送りたくなる。華々しい活躍を見せてニュースで紹介される勝者に隠れ、圧倒的な数の浮かばれない人がいて、気になる。
 日本フェンシング協会は2021年以降の日本代表選考の際、英語の能力を求めると発表した。世界大会で判定に異議を唱えるときなど、英語が堪能な方が有利だとみられるからだ。
 もう一つ理由がある。選手の将来を考えてのことだ。現役で活動できるのは若いうちの短期間に限られる。誰もがコーチなどとして競技に携わっていけるわけではない。引退後、さまざまな仕事に就く場合、英語ができれば少しは武器になるだろうという狙いだ。
 将来の不安の問題は、選手だけに限らない。金融庁は老後の生活資金は年金だけで足らず、蓄えが必要という試算を示した。
 心配だ。取りあえず書店に行き、日常英会話の指南書を手にした。が、「ああ、これは無理」とすぐに書棚に戻した。
(スポーツ部次長 本多秀行)